充電する日とはこのことかと

 

髪を切りに行くとき、

私は都会のど真ん中へ1人で行く。

わざわざ。

 

ほんとうは、おしゃれな街には

大好きな友達かかっこいい男の子と

一緒に行って美味しいものを食べて

ふらりとお散歩して、が似合うんだけど。

 

1人でお出かけして、髪を切って。

特に用事もないのにふんわりセットもしてもらって。

 

そのあと、駅そばのファッションビルにある本屋さんを無駄にぐるぐる。

普段は買わないような、意識高めの本を買ってみたり。

少しだけ頑張れるように、小難しい本を探してみたり。

 

スターバックスで新作を試して。

 

プラザで化粧品を端から吟味して。

 

ずっと気になってたパウダーとか、同じような休日に試しで買って気に入ったアイブロウパウダーとか、目についたものを買ってみる。

 

普段は無駄遣いしないように、何度も何度も心の中で葛藤してのお買い物だけど。

 

どうしてか、美容院に行った日の私は、

自分にお金をかけることに太っ腹。

 

あれもこれも、あっちもこっちも。

 

ときめいたものを勢いで買ってしまう。

本も最後まで読めるのか自信がない。

 

でもだけど、ちょっとした充実感で帰り道につける。

毎日の嫌な事とか憂鬱とかを少しだけ忘れられる。

 

1000円足らずのやっすいコスメでこんなにわくわく出来るんだから、

私もまだまだ捨てたもんじゃない。

 

久しぶりに前髪を作った事、

彼に伝えてみたいけど。

写真を撮って送るのはどうにも恥ずかしい。

 

連絡しなきゃいけない理由を探す満員電車も悪くない。

 

さぁ、帰ってシャワーを浴びていつもより丁寧に髪を乾かして。

 

その前にやっぱり一枚だけ、前髪切ったんだって写真を撮っておこう。

 

 

 

恋してる恋に恋したい

 

恋の仕方を忘れてしまった。

 

正確に言うと、私は最初から恋愛なんてしらなかったのかもしれない。

 

高校生くらいの時って、姿が見えただけでどきっとしたり、話せただけで一日中幸せだったり。つい目で追ったり、どうにか近づけるように試行錯誤してみたり。

 

それが、大人になるにつれて、相手と釣り合うかとか、今の関係性を崩すのは、とか。そんなことばっかりが頭をよぎって。段々と素直な気持ちでは動けなくなっていく。

 

そうやって自分の気持ちに上手く蓋をしてみたり、誤魔化してみたり。

 

そんなことをしているうちに、好きとか好きじゃないとか。恋愛とかよく分からなくなってしまったわけで。

 

駆け引きとかも出来なくて、どうしていいかわからなくて。

 

勇気を出して踏み出したつもりが、その場で足踏みしてるだけだったり。

 

気持ちは伝えなきゃ何も始まらないのに。

行動で伝わるって過信してみたり。

 

だって、付き合ってもない男の子と1泊でどこかにお出かけするなんて、それだけでもう好きって言ってるようなものでしょう。

 

そう。行ってしまったのだ。

良くも悪くもどこかへは転がると思ったのに。なーにも。なーーにも動かなくて。

 

理想を絵に描いたような彼と、丸2日間のお出かけを楽しんで。

すれ違う全ての人に、私の彼かっこいいでしょって見せつけるように歩いて。でも、その魔法はきっちり2日間で解けて。

 

残ったのは虚しさだけ。

 

何でこんな事に付き合ってくれたの。何で、はたくさん出てくるんだけど。そこを問い正す自信はなくて。

 

分からないままのバイバイは、次に会う約束も連絡を取る理由も、一緒に過ごす言い訳もない。

 

私だって、どうしたいのか分からない。

隣に寝ていた彼にそんな気持ちを伝える勇気もなく。ただただ、幸せなつもりでいた。

 

恋じゃないって、言い聞かせてた。

定期的に来る負の感情

 

何もない。

 

いいこともなければ、

悪いこともない。

 

こうなりたいとか、

ああしたいとかもない。

 

仕事の愚痴はいくらでも出てくるんだけど、

それを変えようとする努力がめんどくさくて。

ならばもう黙って目の前に回ってきたことを淡々と処理したらいいやってゆー。

 

目標を持ちなさいとか、今後どうしたいか考えてって言われるけど、

ほんとに1mmも何も思いつかない。

 

こういう風に言っておけばいいんだろうなとか、正解はいくらでも提示できる。

求められてる像にハマりに行くのは得意。

 

だけども、それは本心でもなんでもないし、そのために身を粉にできますかと聞かれたら答えはNOで。

 

興味がない。

今の仕事に興味がない。

どうなったっていい。

 

辞めたいとか辛いとかそういう次元はもう終わって。なーにも思わない。

 

つまんないなぁとは思うけど。

 

人生において、こんなにも心が動かされないことをやるのは初めて。

限りある時間を無駄にする。

限られた人生を無駄にする。

 

だから、気づいたら日々が流れてるし、

達成感もないし。

ああやっと終わった。やっと過ぎ去ったって思うだけ。

 

また明日が来る、明後日が来る、

あと何日まだ何日。

そんなことばっかり。

 

あと何日なんて、数えても数えても終わらないのに。いつまでも続いてるのに。

 

やっぱり無駄なことばっかり。

 

毎日が楽しかった頃って、いつだったのかな。

 

せめてもう少し、嫌だとか辛いだとか

何かしらの感情はあった方が人間らしいのでは。

 

めんどくさい、やりたくない。

その理由がわからない。

 

興味が持てない。

 

どうしても興味が持てない。

 

興味が持てなさすぎて辛い。

不幸なやつとは思われたくない

 

ちょっと前に話題になった雑誌のコピー。

幸せそうって思われたいってやつ。

 

私がまさにその通り。

 

これ、ぽいよねって言われたけど、全然嫌な気はしない。

だって自分でも重々承知よ。

 

幸せになりたいじゃなくて、

幸せに見られたいってところが

貧乏くさいだの意地汚い言われているけども。

問題はそこじゃない気がしていて。

 

これは、

今なんとなく幸せじゃないんだけど、

実際ちゃんと幸せを掴み取るのはちょっと難しくて、

でも周りの人からあの人かわいそうって思われるのだけは嫌!

っていう、とんでもなく自己肯定感がなくて、自信がなくて、でもプライドだけは高いみたいな。

 

いわゆるこじらせ女子の。それはそれは根深い問題なのだと思うのです。

 

だって、幸せじゃなくてもいいのよ。

「幸せそう」に見えてればいいの。

 

だから、恋人が居なくて実際は満たされてないかもしれないけど、

画になる素敵な男の子と一緒に、とびきりのおしゃれをして歩いていれば、ほら幸せそうに見えるじゃない?

 

思い通りの仕事じゃなくて、嫌な思いをしていたとしても、

誰もが認める一流企業の総合職なんて言ったら、幸せだろうなって思われるでしょ。

 

そんなことの積み重ねで。

今にも崩れてしまいそうな自分をどーにかこーにか保つための必死の自己防衛ではないでしょうか。

 

自分で自分が満たされてないことが分かってるから、

他人からまでそう思われちゃったら、それこそ今後どう生きていったらいいの?って話だし。

 

意地張りたいし、見栄張りたい。

可哀想だなんて、思われたくない。

 

だって私、頑張ってるんだもん。

頑張ってる分、ちゃんと幸せそうに見られたいんだ。

 

 

 

 

後悔よさようなら

 

人生で後悔してる別れが2回ほどあります。

別に、永遠の別れとかそういうやつではなくて。

まぁもしかしたらそれが永遠の別れに近しいものになってるのかもしれないけども。

 

1度目は大好きだった先輩。

生きててこんなに好きだと、

一緒にいたいと思う人は

もう2度と現れないんじゃないかって思ってしまうほどの人で。

 

その人が遠くに行った時に追いかけて。

本当は、そのさよならは

ちゃんと気持ちを伝えた上で

どう転がっても綺麗な別れにしたかったのに。

彼はそうさせてはくれなくて。

ずるい人だし、頭のいい人だから。

私の微妙な変化を感づいて、

核心的なことを言わせてくれなかった。

 

でも、離れてしまえば会う理由がなくて。

会うための理由も、

連絡する理由もなくて。

理由がないと何もできない関係だったことが、どうにも悔しくて。

ああ、あの時ちゃんと。

ちゃんともう一歩を踏み出せれば、

どう転んだとしてもスッキリしてただろうにと。

 

私はこの一年、

その後悔を抱えていた訳で。

 

そんな事があったにもかかわらず、

私は再び後悔する様な別れを迎える。

 

それはそれはとても可愛がっていた後輩の、

卒業祝いと称してご飯に行って。

 

他の人も居たし、まだ卒業までは時間があるしそんなに湿っぽくもならずに。

 

この子もまたしてもすこし遠くへ行ってしまうから。

送り出さなきゃ、変に気持ちを残さないで、ちゃんと別れなきゃと思っていた。

 

でも。

もう一回会おうよ、まだ会える、

なんて言葉に踊らされて。

なら、この僅かな時間の中であと一度だけ。って

その時に本当のさようならと思っていたのに。

 

まさか、あと一回ができないなんて思わない。

偶然。それは必然。

どうしようもなく、

私と彼の別れは訪れるのではなく

終わっていた。

 

別れるつもりでいなかったのに、

それはいつのまにか最終回。

 

突然打ち切られたドラマの様に。

 

とでも言えばなんてロマンチック。

現実はそんなでもなく。

ただ、もしかしたら一生2度と会えないかもという事実だけ残した。

 

2人とも、また会いたいし、話がしたい。

どちらも大好きだし大切で。

こんな簡単に終わってしまう様な時間の過ごし方はしていないはずなのに。

 

どうして後悔するようなさよならしか

私には訪れないのでしょう。

 

それはきっと、どちらも友達以上の気持ちがあって

でも、友達以上の関係というには少し厚かましくて。

そんな難しい微妙な関係。

 

後悔するなら、ケリをつけたらいいのにね。

頭でわかっている事が、

どうして出来ないのでしょう。

 

その状況を楽しんでるじゃんと言われてしまえば、

反論はできないかもしれません。

 

器の大きさ

 

生まれて初めて、結婚式に呼ばれた。

親戚の結婚式に出たことはあったけど、

個人としてちゃんと招待されるのは初めて。

 

いやぁ、ほんとに、

正直、

どーでもいい。。

と思ってしまった。

 

研究会の、まぁそこそこお世話になった先輩だけど、

まさか後輩全員を式から呼ぶなんて思わなかった…

 

いやそれこそ、めちゃくちゃ仲よくて

何度も個人的にご飯行ってるとかなら分かるんだけど。

 

集団としての付き合いしかないのに、

式・披露宴・二次会のフルコースは

いくらなんでもきつい。

 

二次会からでいいよぉ。

タダじゃないんだからさぁ。

 

同じ研究会内のカップルだからっていうけど、

先輩同期後輩それぞれ20人近く全員呼んでるの…?

それってどうなの?とか思ってしまう。。

気を遣ってくれなくていいです

ほんとに。

 

あーめんどくさ

って思ってしまうのは

自分が幸せじゃないからなのかしらー。

タイムマシン

があったら何をするか、って定番の質問。

人生で何度も、タイムマシンがあったら

あのシーンをやり直せるならとか考えたりしてきたけど…

今思うことがあって。

もしも、もしもが叶うなら

私今の貯金ぜーんぶもって、1年半くらい前の私に会いに行ってあげたい。

それで、そのお金全部渡してあげて、

これあなたにあげるから、

あと1年ゆっくり人生を考えてって伝えたい。

それくらい、私は今の私を後悔してる。

あの日の選択は、仕方がなかったと思う。

どれも一長一短だった。

もちろん、別の道を選んでいれば、

って話も成立すると思うんだけど。

あの選択肢の中からじゃ、

きっと私の幸せはないと思うから。

もう一年、

時間をかけてしっかりと、

納得できる道を選んで欲しい。

あの頃の私、

たくさんたくさん泣いて、

辛くて苦しくて仕方なくて、

そんな中で頑張って決めたのに。

勇気を出して踏み出したのに、

その選択を実らせてあげれなくてごめんね。

今あるお金を全部渡すから、

納得できる選択をして欲しい。

もう一回戻れるなら、